新聞編集にとって一番の難敵は、時間かもしれない。ほぼ連日、締め切りが立ちはだかる。記事を書く外勤記者。見出しを付けて紙面を作る整理記者。敵に打ち勝つために共通するのは「瞬発力」だと思う。

 ある日の作業。通信社が作った表の配信が降版ぎりぎりになりそうだった。ニュースの理解を助けるのでぜひ置きたい。でも、その面によく載せるのはカラーの素材。カラーの締め切りは記事より少し早め。恐らく間に合わない。

 どうしよう。紙面の担当者がすぐに提案してくれた。「モノクロの表なら締め切りは記事と同じです。入れましょう」。瞬発力に救われ、何とか間に合った。

 担当者は経験を基に複数の展開案を常に考えているのだろう。反省し、別の選択肢を「プランB」と名付けて作業に臨むようにした。だが気の利いた作戦を立てたかのようについ連呼し、職場にひんやりした空気を生む。空回りする気持ちを抑え、時間内に間に合わせるすべを身に付けたい。

 偉そうなことを並べ立てたが、そもそもこの原稿を仕上げるのに何日もかかっている。瞬発力、まるでなし。勉強を続けよう。
(整理部次長 沼田雅佳)