東日本大震災から9年となる今月11日の前後、くらし面に企画「つなぐ つくる~災後の女性たち」(5回続き)を連載した。復興へ向け活動する女性に焦点を当てたが、浮き彫りになったのは地域社会における女性リーダーの少なさだ。

 震災直後の避難所では、赤ちゃんを抱いた女性が、ケープもなければ遮る物もない場所で、授乳や着替えをせざるを得ない事例があった。女性の立場から物が言える存在の必要性を身に染みて感じたという。

 農業の現場でも女性リーダーの活躍が期待されている。震災以降、食品加工と流通・販売を含めた6次産業化が推進されており、女性の視点を生かした事業が売り上げを伸ばしている。だが宮城県を例に取れば、女性農業委員は現在74人で全体の17%にすぎない。

 企画に登場した女性の一人は「女性リーダーへの抵抗感は、根強く残っている」と語る。そうした現状に挑む女性たちの奮闘を、今後も紙面で伝えていかなければならないと思った。

 農業委員らの組織である宮城県農業会議のホームページに、この企画記事がアップされた。関心の広がりに期待したい。(生活文化部次長 加藤健一)