先週あった米国発の株価急落劇。きっかけは、雇用統計で賃金上昇率が予想以上に高かったためというから驚く。これで物価が上がると連想され、物価と密接な長期金利が上昇。金利高は企業経営の重荷になるとみられ、株が売られた。
 賃金アップという景気のいい話が、皮肉にも思わぬ逆の現象をもたらした。「風が吹けば桶(おけ)屋がもうかる」式の連鎖話は、世の中の不思議をも見せてくれる。
 これもその一つ。最大手の納豆メーカーが4月から、輸入大豆を使う商品を27年ぶりに値上げするという。外国産は安いはずなのにである。こんな訳がある。
 前提は、世界の大豆生産の主流が今や病虫害に強くした遺伝子組み換えであることだ。米国では全栽培面積の9割を超え、日本が食用に輸入する非組み換えはわずか。そこに中国が割り込んできて調達コストが跳ね上がる。そんな構図だ。
 世界で遺伝子組み換え大豆の生産が増えれば、安心安全な国産大豆がもてはやされる-。話の結末が納豆の値上げではなく、そうなれば、全国2位の大豆生産県・宮城としてはうれしいのだが。