記録的な大雪に見舞われた福井県で、タンクローリーが動けずガソリンスタンドの休業が相次いだという。燃料は生活の命綱だ。一段と厳しいこの冬の寒さに心細い思いをした人もいただろう。
 福井の映像に7年前を思い起こした。東日本大震災後、ガソリンを求める人々がスタンドに殺到し、路上に長い車列ができた。首都圏では「買いだめ」もあったそうだ。行き過ぎた需要は供給を行き詰まらせる。仙台市内で燃料の在庫不足が解消したのは4月の初めだったから、非常事態は3週間余り続いた。
 あのとき長時間並んだ経験のある人の半数が、その後こまめに給油するようになったという。昨年秋、宮城県石油商業組合が実施したドライバーの意識調査で分かった。特に女性の6割以上は、残量が半分を切る前にスタンドに行っている。震災時の切実な体験が防災意識の向上につながったのだろう。
 車のタンク、自宅の灯油缶。常に余裕を持って用意しておくのが、日頃できる備えの一つ。自助は急を要する人のためにもなる。改めて心掛けたい。