背の低い人。のっぽの人。やせた人。太った人。世間にはいろんな人がいる。
 つるっぱげの人。元プロ野球選手で解説者の森本稀哲(ひちょり)さん(37)は小学1年の時、突然頭や眉の毛が抜け始めた。「汎発(はんぱつ)性円形脱毛症」だった。友達からは桁違いのハゲという意味で「1000万ハゲ」と呼ばれた。頭を隠そうと野球帽をかぶったことで、その後白球を追う。
 体に変化が現れたのは帝京高野球部時代。「髪の毛なんかどうでもいい。もっとうまくなりたい」と毎日野球に打ち込んでいたら毛が生えてきた。が、プロ入り後も今も「逆境を忘れまい」と頭髪はそっている。容姿は昔のままで通す。
 今夜、平昌(ピョンチャン)冬物語の第2章パラリンピックが開幕する。障害は個性であるとともに「可能性」でもあることを教えてくれる。速くなるために、強くなるために、人は身体のハンディを補おうと未知の力を発揮する。耳の不自由な人がまるで「目で聞く」ようになるのに似ている。
 大会には東北関係でアルペン男子の高橋幸平選手(岩手・盛岡農高)ら5人が出場する。驚き、歓喜に浸りたい。