山の息吹を味わった。山形県置賜地方の知り合いの農家から、コシアブラやコゴミなど山菜の詰め合わせを取り寄せた。豪雪地の今春は、雪解けが一気に進んで山菜の育ちが早まり、今やワラビの収穫を迎えているという。
 旬を食すと体が喜ぶ。食育と薬膳に詳しい仙台市太白区の料理家堀桃さん(59)に山菜の効能を尋ねた。ワラビは肝臓によく、止血作用がある。旬のフキは胃腸を丈夫にし、血液をきれいにするという。「山菜には、時節の体調を整える働きがある。香りや食感など五感で旬の味を楽しんで」と助言する。
 昨年、105歳で亡くなった医師の日野原重明さんは共著の『病気にならない15の食習慣』にこう記している。「人間が生まれ持つ“健康の貯金”は50歳頃で使い切ると思われます。その後も健康でいたいのなら、自分で“貯金”を増やす努力-楽しんで食べる習慣-がとくに重要となるのです」
 老い行く中で最後まで楽しめる感覚は味覚、と教える。健康の貯金をためる生活を続けましょう、皆さん。