ロリンズ、コルトレーン…。テナーサックスと聞けば、ジャズの巨人たちの演奏が浮かぶ。「クラシック音楽にも名曲があります。1度聴いてもらえたら」

 大崎市出身のサックス奏者佐藤こずえさん(32)は話す。「ファンタジーとバラード」と題するリサイタルを来月12日、仙台市宮城野文化センターで開く。

 古川中吹奏楽部でサックスに触れ、「温かく柔らかな音色にたちまち魅了された」。愛知県立芸術大で学んで演奏家の道を選んだが、「東日本大震災に衝撃を受けて、帰ろうと決めた」。東京から仙台に活動の場を移して7年目になる。

 トランペット、ピアノの仲間とアンサンブルを組んで東北各地で演奏し、教室でもサックスの楽しさを伝えている。60~70代の教え子らが「サックス・マスターズ」というユニットを結成。指導と編曲を引き受け、ライブにも参加する。

 メンバーは親のような世代の人々。津波の被災や闘病の経験もあり、「私が人生を教えてもらう」と語る。人の声のように奥深く感情豊かに歌う楽器。その魅力をリサイタルで響かせたいという。