赤れんがの煙突と白壁の酒蔵。時代を超えた街並みが美しい。広島県東広島市、JR西条駅前の「酒蔵通り」には7軒の蔵元が並ぶ。西条地区は灘(兵庫県)、伏見(京都府)と並ぶ酒どころだ。
 西条で1990年から毎年10月に開かれているのが「酒まつり」。全国およそ1000もの銘柄が楽しめ、約25万人が足を運ぶという。2011年のまつりは東日本大震災の被災地に「けっぱろうや!」とエールを送った。津波に襲われた岩手県の蔵のタンクに残っていた酒を、来場者は大切に味わったそうだ。
 7月の西日本豪雨で東広島市は甚大な土砂災害に見舞われた。自粛ムードもあったが、まつり実行委員会は「明日への希望と復興への活力を得るきっかけになれば」と一部のイベントを休止して来月6、7日の開催を決めた。
 経済の立て直しは地域再生に向かう力になる。東北でも西条の酒を酌み、共に復興を目指したい。広島県内の山陽線は主要区間で運転を再開、広島市から西条へのアクセスが回復した。現地を訪ねて美酒に酔うのもいい。