産直の市場などで生産者の写真をよく見る。野菜や果物がよりおいしそうに見えてくるから不思議だ。

 棚の上でほほえんでいるこけしも同じかもしれない。「コケジョ」と呼ばれる若い女性を中心に第3次ブームとされているが、産地まで足を延ばすか、イベントでもなければ、工人に会う機会はあまりない。「どんな人が作っているんだろう」と思いをはせる。

 仙台市青葉区のカメイ美術館が「伝統こけし最新工人録」第3版を発行した。全国で活躍している約180人の連絡先や系統などの情報と一言を、作品と顔写真と共に紹介している。

 東日本大震災後に発見された資料なども反映し6年ぶりに内容を一新。編集した青野由美子学芸員(49)は「工人は減る一方だが、精力的に活動する若い作り手も出てきた。工人録がこけしへの関心を高めるきっかけになれば」と話す。

 掲載作品を展示する記念展が来年1月20日まで同館で開かれている。11月18日までの第1期は宮城、福島在住工人。のぞいてみてはいかが。