杜の都の観光名所を巡る循環バス「るーぷる仙台」に乗ったら、平日の午後ながら満席だった。伊達政宗の霊廟(れいびょう)、瑞鳳殿のバス停で一緒に下車したのが、デイパックを背負った欧米人らしい若者3人。日本の古い歴史遺産に興味津々の様子で、急な坂道を飛ぶように上った。

 るーぷる仙台を次に降りたのは仙台城跡。秋晴れの天守台のあちこちから中国語が聞こえた。街の景色を楽しんだり、政宗騎馬像の前で写真を撮ったり、大勢の夫婦や家族連れでにぎわっていた。

 東日本大震災の後、あまり姿を見かけなくなった外国人の観光客が戻ってきたようだ。昨年、市内で宿泊した外国人は約16万8千人と4年間で3倍に増え、3割が台湾からの客。仙台空港と台北を結ぶ路線が絶好調で、現在週2往復が今月28日から5往復に増える。

 帰路の車内で筆者に席を詰めてくれたのが、台湾から来た中年夫婦。「サンキュー」と言うと、日本語で「どういたしまして」と返った。スマートフォンで英語の旅行ガイドを眺め、笑顔を浮かべて定禅寺通でバスを降りていった。