「ハマちゃん」「スーさん」といえば、言わずと知れた人気喜劇『釣りバカ日誌』の登場人物。笑いを誘う型破りなキャラクターと、ひずんだ世情への風刺で人気を集めた。特に忘れられないシーンが、その第1作にある。

 2人は食堂で出会う。ハマちゃんは初対面のスーさんに魚の食べ方を指南し、きれいに平らげることが「魚に対する供養」と意見する。映画の公開は1988年12月で、まさにバブルの絶頂期。趣味と家庭に生きる三枚目のサラリーマンから、命の大切さと暖衣飽食を戒めるメッセージを受け取った。

 シルバーウイーク中、映画の一場面がよみがえってきた。陽気に誘われて仙台港(仙台市宮城野区)の中央公園に足を運んだときのこと。多くの太公望が「サビキ釣り」で小サバやイワシを釣り上げていた。なかなかの釣果だ。

 秋晴れの公園の一角で目にしたのは-。残念にも釣った魚を持ち帰らず、次々とおかに捨てていく釣り人の姿だった。ハマちゃんがこの様子を見たら、きっと目を覆い、憤慨したに違いない。