リオデジャネイロ五輪サッカー男子日本代表監督を務めた手倉森誠さんは熱い人だと思う。「責任は俺が取る」という親分肌。ベガルタ仙台の監督時代は選手たちの兄貴分のような存在だった。
 時折、涙を見せた。東日本大震災直後の試合で勝った時の涙を思い出す人も多いだろう。個人的には2008年5月、ともにJ2だった仙台とモンテディオ山形による「東北ダービー」での涙が印象に残る。
 山形の監督は小林伸二さん。手倉森さんが大分でコーチを務めた時の監督で師弟関係にあった。試合は仙台が逆転勝利。手倉森さんは感極まった。恩師を超えたことがうれしかったに違いない。
 東北ダービーは多くの名勝負を生んだ。16年以降は仙台がJ1、山形がJ2に所属。しばらく対戦はなかったが、5日、仙台市で行われる天皇杯準決勝で3年ぶりのダービーが実現する。
 勝利チームが決勝に進出する。格上のチームが勝つとは限らないのがサッカーの醍醐味(だいごみ)。手倉森さんも注目する熱い戦いになるだろう。