ある会議が東京であって、その帰りに楽しみにしていた美術展に寄った。面白くも何ともない会議より、当然、はるかに楽しい。見たのは、上野の森美術館で開かれている『フェルメール展』。
 こういうのは初めてだったが、前売り券が日時指定制。例えば「○日午後○時~○時半まで」という指定があり、その時間帯にのみ入場できる。
 混雑緩和が目的だそうだ。この欄の筆者は行列が何より嫌いだ。並ぶだけで疲れ、絵を見るどころではない。いつだったかの伊藤若冲展は、5時間もの待ち時間の日があったそうだ。並ぶ人たちの何という忍耐力、そして体力だろう。
 日時指定制のおかげか、フェルメール展は待ち時間が3分ほど。いったん入場すれば会場の滞在時間に制限はなく、ゆっくりと鑑賞できる。しかも曜日にもよるが、閉館時刻は午後8時半と遅い。
 いろいろと来場者に配慮している展覧会だった。他の美術館にとっても、これからのヒントになると思う。もっとも、行列ができるような展覧会を企画するのが、まずは大前提だけれど。