「12+X=20」。こんな数式が胸の内に思い浮かんだ。Xはもちろん8。東日本大震災からもうすぐ8年。12歳の小学6年生たちは、数知れぬ試練を乗り越え、新成人に育った。
 <今はまだあの日の夢の道なかば>。宮城県女川町の成人式で、ある男性が自分と古里の未来を思いこう詠んだ。女川中時代の<夢だけは壊せなかった大震災>と「あの日」が交差する。
 女子プロレスラーの佐藤亜海(あみ)さんも20歳だ。仙台市内の専門学校に通いながら「センダイガールズプロレスリング」(仙女)に所属している。
 出身は気仙沼市本吉町。震災から2年後、地元で見た復興支援マッチに勇気づけられた。「被災地を元気にする選手」に憧れ、高校卒業と同時に仙女の門をたたき、念願のデビューを果たした。
 8年という月日は同じでも、たくましく歩んだその足跡はさまざま。新たな年も夢に向かって、焦らずにXを積み重ねられるといい。13日の成人式、佐藤さんはリングに立っていた。「これも自分が選んだ道ですから」