「うみはキラキラしてる」「たたみかけるような なみのうつくしさ」
 青い海の情景が続く『うみ』の詩を知ったのは昨年9月。ハンディのある子どもたちの音楽教室を催す仙台のNPO法人「ミューズの夢」の発表会だった。
 作者で小学2年の湊谷壮汰君(8)と共に、教室の先生である女性の音楽家たちが青いドレスで登場し、詩をきらめくように美しいピアノに乗せて歌った。
 母親の愛さん(42)と教室に通って3年になる。自閉症のため気持ちを話すことが苦手だったという。愛さんは筆談を通して壮汰君が自分の言葉をつづる練習を助け、先生の渡部直美さん(60)が太鼓や楽器で音楽の楽しさを伝えた。
 「2年前の夏の沖縄旅行で生まれた詩でした」(愛さん)という『うみ』を渡部さんが読み、「すぐ曲が浮かんだ」。それからも、壮汰君の『なみだのいろ』『みどりとぼく』という別の詩に渡部さんの曲が編まれ、発表の機会を待つ。
 「ぶんしょうをかくことは、みんなとつながる、ゆいいつのこと(方法)」とつづる壮汰君を、音楽が応援する。