元巨人の長嶋茂雄さんは現役時代、天才と思われたが、努力家だった。「努力は人に見えない所でする。努力を重ねれば、人に見える結果が出る」と語った。
 引退を表明した米大リーグ、マリナーズのイチロー選手も天才に見えるが、陰での努力はすごかった。安定した成績を残すため、練習や食事をほとんど習慣化し、機械のような生活を送っていた。
 日米通算4000本安打を達成した時にこう語った。「4000本の安打を打つには8000回以上は悔しい思いをした。それと常に向き合ってきた」。悔しさと向き合う力が常人とは違った。
 シーズン最多の262安打など数々の金字塔を打ち立てたイチロー選手。振り子打法、レーザービームの返球、内野安打のための全力疾走…。世界中の野球ファンを「忍者」と驚かせた華麗なプレーを見ることができないのは寂しい限りだ。
 昨夜のマリナーズの先発は、メジャーデビューを果たした菊池雄星投手(岩手・花巻東高出)。イチロー選手が28年間見せた夢の続きは、きっと次の世代が見せてくれるだろう。