「朝型人間」になってだいぶたつ。東日本大震災の年からだ。当時、毎朝早くに災害対策本部の会議があり、終了次第行われる記者会見に通っていた。
 長引く停電で、朝刊が届くまでの起きがけの時間はラジオ放送が頼りだった。流れていたのが、NHKの『ラジオあさいちばん』という生の情報番組。軽やかなテーマ曲が耳に残っている。暗く、冷え切った部屋で迎える被災地の一日。「頑張ろうか」という気にさせられた。
 今はなくなったが、先日早起きして車で出掛けた時、同じような番組を聞いて8年前の朝を不意に思い出した。以来、ラジオを枕元に置き、また聞き始めた。
 きのうは放送記念日だった。1925年にNHKがラジオ仮放送を開始。2年前の関東大震災を教訓に、正しい情報を伝えようと事業が進んだという。災害によってメディアは育てられ、今がある。
 テレビ放送とネットが融合する常時同時配信の時代に入る。それに伴う受信料の動向も気になるが、励まされたあの番組なら払ってもいいと思う。あ、ラジオの受信料は要らないんでしたっけ?