先日のこの欄で、ミニトマトに水を与えすぎて失敗した体験を恥を忍んで書いた。その後、畑の達人である同僚カメラマンと、これまた年季の入った名人級の弊社OBと一緒に飲む機会があった。
 「だめだべよ、トマトにあんまり水やっちゃ」。開口一番、名人が言う。確かに調べてみると、トマトは原産地が南米アンデス山脈で、そこは砂漠のような乾燥地帯。だからあまり水は要らない。
 付け加えるようにして、達人カメラマンが「厳しい環境に置くと、植物はしっかり根を張っていくんだ」。人間にも通じそうな、深遠で哲学的というか。そんな含蓄のあるアドバイス。
 達人は、この2年ほど日本ミツバチの養蜂に挑み、ミツバチの受粉のおかげで野菜の結実は抜群だ。一方、名人は香味野菜の栽培に磨きが掛かり、それを食べているためか、実に若々しい。
 酒席で隣り合った若い女の子たちに年齢を言うと「えーッ」と黄色い声で驚かれ、名人、まんざらでもない様子。なかなか、野菜づくりは奥が深い。この欄の筆者もモチベーションが上がってきた。