被災地から離れるほど風化を止める難しさは増す。東日本大震災から8年。遠くにいても関心をつなぎ留めようとする草の根の取り組みが尊く感じられる。
 その一つが一般社団法人ほのぼの運動協議会(東京)の「忘れな草プロジェクト」。毎年3月、福島県の農業高校生が育てたワスレナグサの苗を都内で配っている。6回目の今年は、4校が手掛けた約6000鉢を商店街やイベント会場で生徒と配布。活動に込めた願いや感謝を伝える生徒のメッセージを添えた。
 外食産業に携わる約30社でつくる協議会の有志が被災地を視察し「継続できる支援が必要」と実施を決めた。原発事故の影響を受ける福島の園芸産業の復興も狙い。栽培費用などに充てる募金は今回、100万円以上が寄せられた。
 「忘れな草」と漢字を使うのは風化防止の誓いから。「被災地に心を寄せながら、今後の防災のため隣近所や日本全体が結び付くことの大切さも訴えたい」と作間由美子事務局長(56)は語る。青い花が咲く生徒からの贈り物。「あの日を忘れない」との思いも育つに違いない。