「桜が咲いております。懐かしい葛飾の桜が今年も咲いております」。映画『男はつらいよ』第1作の冒頭のセリフ。春になると、いつもこのシーンを思い出す。葛飾区のある東京は今、桜が満開。仙台でも間もなく開花する。
 放浪の旅をする寅さんは、春は桜の花とともに北上し、秋は紅葉を眺めながら南下するとか。自由な生き方は、多くの人にとってあこがれである。
 1996年、主演の渥美清さんが死去し、寅さんは永遠の旅に出た。と思ったら、また旅先からふらりと帰ってくることになった。第1作から50周年の今年、『男はつらいよ』の第50作目となる新作が撮影されているという。
 公開は12月。主演は渥美さんで、過去の映像を使って構成するというから驚く。寅さんの妹さくら役の倍賞千恵子さんらおなじみのメンバーに加え、過去作でマドンナを務めた浅丘ルリ子さんらが出演するとあって興味が尽きない。
 「よっ、元気か」「生きてる? そら結構だ」。寅さんのそんな声が聞こえてきそう。再会が待ち遠しい。