衣料品店は夏物セールが終わり、秋冬物に切り替わってきた。これからの季節に目に付くのが、もふもふの毛皮をあしらったコートや手袋、バッグ。多くは合成繊維によるフェイクファー(模造毛皮)だが、素材技術の向上で手触りも見た目も本物そっくりになった。

 近年はニセモノを意味する「フェイク」だけでなく、動物愛護やエコロジーの姿勢をアピールする「エコファー」の呼び名も加わった。かつての「なんちゃって感」は薄れ、人工物の方にこそ価値があるように意識が変化している。

 フェイクがリアルに追い付き、追い越す。食品や芸術でも起こり得るが、真偽不明のネット情報にはより注意が必要だ。常磐自動車道でのあおり殴打事件では、容疑者の車に同乗していた女とは全く別の女性が実名をさらされた。発信者の特定と刑事告訴を検討するという。

 根拠があいまいでも、自分が興味ある話、こうだったら面白いと願う話に人は飛びつき、拡散させる。フェイクニュースは送り手、受け手双方にとって「エゴニュース」になりやすい。