イタリア・ミラノで、宮城県内の工人による伝統こけし展が開かれた。会場のミラノ文化博物館には、5月18日からの16日間で1887人が訪れ、東北に根付く文化を堪能した。北欧から駆けつけたこけしファンもいたという。

 発起人はミラノ大のビルジニア・シーカ教授。東北大に赴任していた縁もあって旧知の工人らに声を掛け実現した。鳴子、作並、遠刈田の3系統の工人5人が制作した新作25点を展示。東北の文化を語る講演会もあった。

 ミラノで展示された作品は現在、仙台市青葉区のカメイ美術館で公開している(10月27日まで)。ミラノをイメージして作ったこけしもあり、伝統に加えて、洗練された現代性を感じさせる。

 「工人たちの渾身(こんしん)の出品作は芸術性もある。日本の職人の高い技術をイタリアの人にも感じてもらえたのではないか」と学芸員の青野由美子さん。

 SNSなどの発達で、海外でもこけしの認知度は高まっている。東北の伝統工芸の魅力を、さらに世界の人々に知ってもらう機会が増えればいい。