音楽で「ノリノリになる」のノリは、「乗(のり)」とも書く。能楽では謡をテンポによって「平乗(ひらのり)」「中乗(ちゅうのり)」「大乗(おおのり)」などと区分している。ノリには即興も深く関わるらしく、笛や小鼓が即興で繰り広げる「一期一会」の演奏が能楽にあると聞いた覚えがある。

 歴史も楽器も弾き方も全く違うが、即興と言えば真っ先に思い浮かぶのがジャズ。地元仙台で活躍するサックス奏者の熊谷駿さん(27)が、即興演奏の魅力を教えてくれた。

 「感性で演奏していると言われればその通りですが、むちゃくちゃにやっているわけじゃない。ウキウキするような音楽をきちんと計算しています」

 本場の米バークリー音楽大でジャズを学んだ熊谷さんの話はちょっと難解だったが、要はミュージシャンならではの個性を楽しめばいいということ、か。

 きょう始まった「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」には、熊谷さんももちろん出演。あす8日も、きっとノリノリで演奏し、忘れられない一期一会をプレゼントしてくれるはず。