華やかなイメージのチアリーダー。求められるのは、逆境でも諦めず笑顔で人を応援する前向きな精神という。新型コロナウイルス感染が広がる今こそチア精神が必要だが、担い手も苦境にある。

 「各地の子どもたちのチームはダンス練習を休止。イベントはなく、東日本大震災後のように福祉施設への訪問支援もできない。みんなの心が心配」。宮城、福島両県でチアリーダー育成を手掛けるNPO法人クラップス(仙台市)代表の石河美奈さん(46)が表情を曇らせる。

 法人としても収入が減少し、運営に不透明さが漂う。悩んだ末に今月始めたのがメンバー向け動画配信。経済的には厳しい講師らも「子どもに良い経験をしてほしい。家族との時間も大切」と協力し、画面を通じチアの基本を教える。

 気付いたのは「法人運営の悩みは子どもたちの未来と関係がない」ということ。講師たちも不安を横に置き、元気に「心の師匠」になってくれる。「チアを通じた地域づくり、人づくりが原点。初心を見つめ直す機会になった」と石河さん。逆境で試されることは多い。