夜来の雨を引きずる肌寒い朝、通学路のあちらこちらに、小さな傘の花が咲いた。

 小学校の臨時登校日。新型コロナウイルスの感染拡大を警戒し、仙台市内の学校は2月下旬から休校が続く。

 傘の下で、黄色い帽子をかぶった小学1年の女の子がしゃがみ込んでいた。「行きたくないよ。だって知らない人ばっかりだもん」。お母さんもしゃがんで、そっとなだめる。「きっと友達つくれるから、心配しないで。大丈夫」

 そう言っても手探りだ。幼稚園は学区外だった。近所で親しくしてきた子供は少ない。親同士の付き合いもこれからだ。「きっと友達…」は自分自身に向けた言葉かもしれない。

 学習の空白、運動や遊びの制限、集団活動や人との関わりの不足-。長期休校のネガティブな影響が心配されている。親も先生も不安を抱えたまま、学校がいよいよ来週再開する。

 次の登校日の朝、通学路で黄色い帽子が弾んでいた。マスク顔の目が明るい。子の笑顔に親は何度救われたことか。