関、松輪、お嬢、首折れ…。水産に詳しい人ならピンとくるかもしれない。全国各地で地元漁協などが中心となって展開するマサバやゴマサバの地域ブランド名だ。東北では石巻の「金華」、八戸の「八戸前沖」(八戸漁港)が全国ブランドに育っている▼どちらも三陸沖で取れ、脂質や大きさなど一定の基準を超えたものにお墨付きを与える。石巻漁港では10月末、今季初めて巻き網船によるまとまった量の水揚げがあり、「金華さば」のシーズン到来を関係者が宣言した▼「八戸前沖」は「金華」を追い掛ける形で10年前に誕生。今年は商工会議所などが12月2日までの38日間を「38DAYS(サバデイズ)」と銘打って多彩な催しを企画。市内の飲食店は串焼きや棒ずしなど共通メニューを用意し、先日はサバのひれ酒が初めて振る舞われた▼古くから大衆魚として食卓を支えたサバは、認知症予防に効果があるとされるドコサヘキサエン酸(DHA)などが豊富。栄養価に注目が集まり、缶詰が品薄になる事態も起きた▼日本近海の資源量は回復傾向にあるとはいえ、外国船も含む漁獲圧力は依然として強い。政府は漁船ごとに水揚げ量を割り当てる新たな制度を検討している。脂の乗ったサバを手頃な値段でいつまでも楽しめる仕組みを整えたい。(2018.11.5)