全国で自然災害が相次いだ今年、被災地のトイレに新たな動きがあった。それは一部自治体で導入が始まったトイレ搭載車の活躍。洋式便座をしつらえた個室は広く、子どもと一緒に入れる。機動力を生かし、西日本豪雨の際、所有する静岡県富士市が岡山県倉敷市に、北海道地震では苫小牧市が隣の厚真町に派遣した▼大規模災害が起きるたびに、トイレの確保は重要な問題になる。簡易トイレは被災時にも役に立つが、一般社団法人日本トイレ協会の調査によると、災害用に簡易トイレを用意している人はわずか15.3%。国の調査で水や食料を備蓄している人が45.7%を占めていることを考えると、関心が低い▼避難所生活において、快適なトイレは被災者の心身の健康を守る。臭い、汚いといって敬遠していては、体調を崩しかねない。また、トイレの個室は誰にも邪魔されず、一息つける貴重な空間でもある▼空腹は耐えられてもトイレは我慢できないもの。この欄の筆者は心配性で、まずトイレの場所を確認する習慣が身についている。渋滞に備えて、使ったことはないが、車に簡易トイレを常備している▼きょう11月10日は、11(いい)10(トイレ)の語呂合わせで「トイレの日」。休憩しながら非常時のトイレに思いを巡らせる機会に。(2018.11.10)