「ロボット」という言葉はチェコの作家カレル・チャペックが1920年に発表した戯曲『R・U・R』で初めて使った。「賦役」を意味するチェコ語の「robota」からaを取った造語という▼人間の代わりに労働するため作られたロボットが反乱を起こし、人類が滅びる物語。この中で、ロボット中央委員会という組織が登場する。メンバーは1~5号のロボット。人間の感情を持ち、唯一残った人間に生命の秘密を聞く場面が印象に残る▼1号、2号と言っても、こちらは生身の人間の話。政府が外国人労働者受け入れ拡大のために成立を目指す入管難民法の改正案である。一定技能が必要な特定技能1号と、熟練技能が必要な同2号の在留資格を新設。きょうから衆院で審議入りする▼日本語教育や生活支援はどうするのか。政府は来年4月の施行を目指すが、具体策は見えない。現在の技能実習制度にすら賃金不払い、劣悪な労働条件などの指摘があるのに、新制度を導入して大丈夫?と言いたくなる▼外国人労働者をロボットのような労働力としか見ていないと、人権侵害が起きかねない。人手不足の国内事情ばかりに目が行き、外国人労働者からの視点が欠けていないか。多文化共生社会を実現するための本気度が問われている。(2018.11.13)