カリフォルニアハイイログマ。米西部カリフォルニア州にいたクマである。体長は3メートルもあった。人間や家畜を襲う害獣として殺され、毛皮に使われた。絶滅したが、強さのシンボルとして州の旗に描かれている▼旗の影響からか、同州にはクマが多い印象がある。インターネットを見ると、気泡風呂やプールでくつろぐクマの動画が投稿されている。だが、ほほ笑ましい姿だけではない。昨年12月の山火事でやけどを負い、手足に包帯のような物を巻かれ、ぐったりする雌グマの画像もある。妊娠していたという▼多くの野生動物が必死に逃げていることだろう。同州で多発している山火事である。居住する数十万人が避難。15日現在で犠牲者は66人、安否不明者は約630人に上り、州史上最悪になった▼こんな時、米国民の怒りに火を付ける発言をしたのがトランプ大統領。「原因は州の森林管理。改善しないと予算を付けないぞ」と州の対応を批判した。同州は中間選挙でトランプ氏の共和党が敗れた地域。人命が関わる災害まで政争の具にするつもりなのか。あきれるというより、悲しくなる▼山火事には地球温暖化も関係しているとされる。人間の勝手な乱獲、乱開発で急速に姿を変える自然界。クマはますます生きることが難しくなっている。(2018.11.17)