「ねじれ」に心をひどくかき乱されたのだろう。6日投開票の米中間選挙で、野党民主党に下院の多数派を奪還されたトランプ大統領。一夜明けた7日の会見では記者をののしり、質問を遮り続ける愚挙に出た▼米国民は中間選挙を与党の政権運営にくぎを刺す絶好の機会と捉えているらしい。オバマ前大統領も任期中にあった2回の中間選挙で、いずれも大敗を喫している。両院で支配党が異なる「ねじれ議会」に、政局の緊迫は避けられない情勢だ▼米国と同様に二院制を採用する日本でも「ねじれ国会」が記憶に新しい。2007年参院選で第1党に躍り出た民主党が他の野党とともに過半数を形成し、政府提出の法案や人事案件の否決を何度も繰り返しては、自公連立政権を追い詰めた▼民主党は続く09年の衆院選も勝利し、ねじれは解消された。政権交代を果たしたのもつかの間、翌10年の参院選で過半数を割り、またもねじれ国会に。今度は自民党が攻守所を変え民主党政権を攻め立て、12年の衆院選圧勝と政権奪還、13年の参院選大勝とねじれ解消につなげた▼ねじれ国会は「審議が停滞する」との批判もあるが、緊張感が熟議を呼ぶならむしろ歓迎だ。来夏に参院選が迫る。野党に多数派を狙う気概、与党には受けて立つ胆力を求めたい。(2018.11.18)