元自民党副総裁の金丸信氏は中曽根康弘元首相を嫌ったという。中曽根氏の政治姿勢が風見鶏のように変わったことが原因らしい。しかし、1982年の総裁選で、派閥の長である田中角栄元首相が中曽根氏擁立の意向を示すと一転。中曽根氏支援に回った▼「派閥は親分が右を向けと言えば、みんな右を向かなくてはいかん」。こう語った金丸氏は党幹事長などの要職に就き、中曽根氏の長期政権の後ろ盾になった▼安倍晋三首相にも自らが何でも従う“親分”がいるように見える。得意とする外交の基本は米国追随。米国が右を向けと言えば、右を向く。兵器購入を求められれば、言われるがままに了承。沖縄の基地問題では米国に強く主張することなく、代わりに県民に負担を強いる▼26日で第2次安倍内閣が発足して丸6年を迎えた。現在、歴代5位の長期政権。このまま続けば、来年11月に桂太郎を抜いて歴代1位になる。6年間で防衛費とともに増えたのが国の借金。なのに、来年の消費税増税に向け景気対策の大盤振る舞い。森友、加計問題で政治不信を募らせる国民も増えただろう。逆に減ったのは国会の審議時間か▼首相は悲願の憲法改正に向かって突き進む。「右」の方だけではなく、もう少し国民の方を向いてほしいのだが…。(2018.12.26)