タレントの春名風花さん(17)は子役時代からツイッターでの発言が注目されてきた。殺害予告の書き込みをされ、騒動にもなった。反響を呼んだ文章の一つがいじめ自殺問題。昨年、絵本『いじめているきみへ』(朝日新聞出版)を出版した▼「ぼくがうまれたひ おとうさんとおかあさんはうれしくてすごくないたんだって そうぞうしてください きみがあざわらったこがはじめてたったひ はじめてあるいたひ はじめてわらったひ」。誰かをいじめている「きみ」に語り掛ける▼いじめが原因の可能性がある悲劇がまた起きてしまった。仙台市泉区で昨年11月、母親が小学2年の長女(8)と無理心中した事件。父親はいじめがあったのに学校が対応しなかったとして、第三者委員会による調査を求める要望書を市に提出した▼長女の手紙が残されている。「いじめられてなにもいいことないよ しにたいよ しにたいよ」。どんなにつらかったろう。たどたどしい平仮名が並ぶ。なぜSOSを受け止めてもらえなかったのか。真相究明が求められる▼春名さんが絵本で訴えたのは、一人一人がかけがえのない命を持つということ。最後にこう結ぶ。「すこしだけそうぞうしてください」。悲劇を繰り返してはいけない。みんなで問題を考えねば。(2019.1.23)