宇宙の始まりの大爆発を「ビッグバン」と名付けた英国の天文学者フレッド・ホイル氏は、作家としても活躍した。代表作は『暗黒星雲』(1957年)。知性を持つ星雲が地球に接近、異常気象になり、人々が死ぬ▼このSFの世界さながらに、かつて欧州では星の影響で原因不明の病気が発生し、人が死ぬと恐れられた。インフルエンザである。語源は影響を意味するイタリア語。病気は星の並びが影響すると考えられた。原因がウイルスと分かったのは、18~19年にスペイン風邪が流行し、世界で数千万人の死者を出した後だった▼インフルエンザが猛威を振るっている。患者は過去最多。全都道府県で警報レベルとなり、学校や施設で集団感染が相次ぐ。突然走りだす異常行動もあり、注意が欠かせない▼大切なのは予防である。医師の裴英洙(はいえいしゅ)さん著『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?』(ダイヤモンド社)は「予防は治療より安く済む」と説く。ワクチン接種、マスク、1日11回以上の手洗い、1日3回以上のうがいが有効。風邪をひいたら徹底的に寝ることが大事という▼1人が風邪をひくと、家族、友人、職場と悪影響は雪だるま式に広がる。予防、他人にうつさないことを心掛けたい。自分のために、周りの大切な人たちのために。(2019.2.6)