球春が到来し、紙面は連日、プロ野球のキャンプの話題であふれている。開幕時、各球団の仕上がりとともに注目されそうなのが、東北楽天の本拠地「楽天生命パーク宮城」(仙台市宮城野区)の完全キャッシュレス化。チケットや物品の購入は現金が使えなくなる▼この記事で本格的なキャッシュレス時代の到来を身近に感じた人が多いのではないか。現金志向が強い日本に比べ、海外ではキャッシュレス決済が普及。外国人観光客が多い東京・浅草には現金お断りの天丼店すらある▼国は2015年に20%だったキャッシュレス決済比率を25年に40%にする目標を掲げる。消費者は利便性の向上、企業は省力化、個人情報の活用といった利点があるが、使い過ぎや情報漏えいなどの心配も▼他方、現金を持っていないと買い物難民になる恐れも出てくる。昨年9月に起きた北海道地震では停電でクレジットカードや電子マネーが使えなかった。12月のソフトバンク通信障害ではスマートフォン決済が一時機能不全に▼東日本大震災から今日で7年11カ月。発生の翌日、仙台市中心部の商店では店員が電卓をたたき、現金で食品や雑貨を売買していた。キャッシュレス化が進むほど、非常持ち出し袋などに現金を用意することの重要性が高まりそうだ。(2019.2.11)