「家庭ごみの袋を出す時はご注意」と以前、探偵業の人から聞かされた。袋の中は個人情報の山だそうだ。各種支払いや銀行のレシート、捨てた郵便類や書類、メモ。「家の状況、関心事や交友、趣味もみんな分かる」▼ごみの出し方には気を遣っているが、全く気付かぬ所でも個人情報を読み取られかねない時代になった。買い物の際によく使うポイントカード。そのうち大手の運営会社が、会員情報を令状なしで捜査当局に提供していたと先日報じられた▼会員にその旨を周知しないまま、照会要請に応じて氏名や住所、買い物やレンタル商品の履歴の情報も渡していたという。共同通信の調べでは、検察内部の顧客情報取得リストに載る企業や自治体、団体は約290もあった▼事件の捜査の際や、生命に関わる状況などで、個人情報の提供は法律で認められている。だがカード入会を勧める側はそれを利用者に説明し、納得を得ているのか。また秘密裏に乱用される恐れはないか▼若者に人気のスマートフォンゲームの位置情報も、捜査で運営会社から入手できる対象だという。もっとも昨今、内外の交流サイトや大企業から数百万、数千万件の利用者情報が盗まれる事件が相次ぐ。監視社会を危惧する以前に、私たちの生活はもう裸にされているかも。(2019.2.15)