ビジネスの世界などでは「ピンチはチャンス」と言う。逆境を乗り越えて好機に変える。コロナ禍では多くの事業者が苦境に立たされる一方で、「巣ごもり需要」を追い風にしてチャンスをものにした例も▼代表格が「あつ森」の通称で親しまれている「あつまれ どうぶつの森」。任天堂の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けソフトで、販売数は世界で2200万本を超す▼プレーヤーが無人島に移住し、個性豊かな動物たちや他のプレーヤーとの交流を楽しむ。ほのぼのとした世界観で操作が難しくなく、女性や子どもにも遊びやすい内容がヒットの一因だ▼「あつ森」人気にあやかり、ピンチをチャンスに変えたかったのだろうか。自民党総裁選で苦戦が伝えられる石破茂元幹事長の陣営。選挙活動に活用しようとしたところ、「政治に利用していいのか」などと疑義が出されて中止に。米大統領選の民主党候補バイデン氏も利用しているが、任天堂の規約が日米で違うとか▼ちなみに、「あつ森」では、「いしばちゃん」を名乗る石破氏のアバター(分身)が「じみん島」という島で活動する予定だった。総裁選の結果次第では、党内での立場は今よりさらに厳しいものになる可能性も。こちらは、ほのぼのというわけにはいかない。(2020.9.12)