ダムや橋といったインフラを行政がPRするカードは珍しくないが、これはかなりのインパクトがある。青森の海に生きる男たちを紹介する「青森の肴(さかな) 漁師カード」。かっぱ姿の男たちが、上半身裸で魚や漁具を持ってほほ笑む▼県水産振興課技師の木村紀昭さん(32)が、前任者の作成した漁師ポスターをヒントに発案。モデル探しから撮影、ラミネート加工まで手作りしている。昨年12月、県内で開かれている産直フェアや都内のイベントで配ったところ、人気に火が付いた▼「大間のマグロ」をはじめ一定のブランド力はあるものの、北海道や三陸に挟まれ、やや地味な印象が拭えない青森の漁業。「『楽しさ』を前面に押し出し、付加価値をプラスしたかった」と木村さんは話す▼漁協組合長や水産系技術職員らのカードもあり、90種類まで増えた。「レジェンドレア」「レア」といったゲームカード風の格付けがしてあり、遊び心も満点だ。認知度が上がり「自分をモデルに」と売り込んでくる漁師もいるとか▼陸奥湾沿岸のホタテ漁師ら7人が先日、不用になった養殖かごを海に捨てた疑いで書類送検された。ホタテ残さの集団不法投棄も発覚した。イメージアップに水を差す振る舞い。漁師自ら漁場を汚すことなど、あってはならない。(2020.9.21)