春の大型連休の呼び名の一つ「ゴールデンウイーク」は映画の興行が始まりとされる。大映が1951年5月に公開した『自由学校』が当時の同社の興行収入記録を塗り替えたことから宣伝文句として考案された▼大映はその年の文化の日を中心とした期間を「シルバーウイーク」と名付けたものの、定着しなかった。半世紀以上たって「ハッピーマンデー制度」の導入に伴い、9月の5連休を指すようになったが、暦の関係で数年に一度しか訪れない▼休みの数では1日少ない「準シルバーウイーク」の4連休が終わった。新型コロナウイルスの影響で春の大型連休やお盆に旅行や帰省を控えた人たちが全国に散り、観光地や施設ににぎわいが戻った。国の「Go To トラベル」事業やイベントの入場制限緩和も後押しした▼ウイルスの感染拡大前と違ったのは、大半の観光客がマスクを着け、受け入れる側も感染予防対策に力を入れた点。ただ、人出の多かった行楽地などでは密集が見られ「ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)」の確保は難しかった▼苦境に立たされていた観光関連事業者は一息ついたことだろう。それ自体は喜ばしいことだが、果たして感染予防と観光は両立できたのか。答えは約2週間後、新規感染者数として出る。(2020.9.24)