タイは学生時代の私に旅の楽しさを教えてくれた国だ。刺激的な味付けの食事、マリンスポーツなど全てが魅力的だった。とりわけ人々のおおらかさに引かれた。昨年10月の仙台空港と首都バンコクを結ぶタイ国際航空の定期路線復活は素直にうれしかった。

 初就航した2013年はわずか4カ月で運休となった。再就航の初日、当時の社長に率直に不安をぶつけると「前回はタイ国内の政情不安で人が出られなくなったのが理由」と一笑に付された。

 あれから5カ月。同路線が新型コロナウイルスの影響で、再び数奇な巡り合わせにあったのは周知の通り。4月に電話取材に応じた同社社員は「できることなら再開したい」と苦衷をにじませた。

 外出自粛など重い空気が世間を包む。「マイペンライ」(タイ語で何でもないなどの意)の精神で今は耐え、再びかの地を旅できる時が来るのを願ってやまない。
(報道部・小木曽崇)