この春、楽しみにしていた桜の取材が急きょ中止になった。場所は福島県北塩原村の桜峠。磐梯朝日国立公園内に咲く3000本のオオヤマザクラを小型無人機「ドローン」で撮影する予定だった。

 中止の原因は新型コロナウイルスの感染拡大。東京や大阪などに出されていた緊急事態宣言が全国に広がり、宮城県外の取材を自粛することになった。

 そろそろ花が開く頃。淡いピンク色に染まった桜峠はさぞ美しかろう。見られないと思うと余計に妄想が膨らむ。実は取材が中止になったのは3年連続。おととしも昨年もドローンの飛行許可は得たものの、天候不良や紙面の都合で撮影はかなわなかった。

 開花状況を小まめに教えてくれた関係者には申し訳ない気持ちでいっぱい。電話で事の次第を伝えると「桜はまた咲くので」と逆に励ましの言葉をいただいた。来年こそはぜひ、紙面で絶景を紹介したい。(写真部・鹿野智裕)