「ステイホーム、おうちにいましょう」。新型コロナウイルスの感染拡大防止を呼び掛けるフレーズを何度も聞くうちに「ホームを失った人たちは今の状況をしのげているのか」と疑問が湧き、仙台市内で路上生活者を取材した。

 話を聞かせてくれた男性は、明るく穏やかだった。コロナ禍で寮付きの仕事を失い、路上生活を送らざるを得なくなった。現状を悲嘆せず「今は自立に向けて準備をしている」と前を見据えていた。

 低栄養状態の路上生活者は心身を休める場もなく、命の危機に直面している。支援団体は公共施設の休業を受け、屋内で週1回開いていた食事会を、4月中旬から野外での食料配布に変えた。

 経済の停滞が続く今、誰もがセーフティーネットからこぼれ落ちる危険と背中合わせにある。自己責任論を声高に叫ぶだけでは、安心してステイできるホームを守り抜ける保証はない。(報道部・関根梢)