最近気に入っている言葉に「おぎゃあああ」がある。陸上の十種競技を題材にした漫画「デカスロン」(小学館)の主人公が投てきの時に発する気合の雄たけびだ。

 20年以上前の学生時代に読んでいた。ふと思い出して中古本を「大人買い」。陸上取材で知識が増えたのもあり、細かい背景描写や試合の駆け引きについ引き込まれる。

 走って、投げて、跳ぶ。混成競技は2日間にわたって各種目をこなし、得点を競う。高校男子は8種目、女子は7種目。競技は朝早く始まり、2日目の最後に男子は1500メートル、女子は800メートルが待つ。どの選手も倒れ込むようにゴールし、完走後はお互いの健闘をたたえ合う。その光景は競技の過酷さと尊さを象徴している。

 昨年の全国大会で気になった2年生は今年どこまで成長しただろう。大会が開かれない現状がもどかしく、「おぎゃあああ」と叫んで紙くずを全力で投げ捨てる。
(スポーツ部・岩崎泰之)