4月26日、たまたま仙台高裁前を歩いていた。放送局の中継車が何台も並んでいるのを見て、25日朝刊1面の記事「大川小控訴審 あす判決」の詳細が頭に浮かんだ。主な争点と遺族側、石巻市・宮城県側の主張、事前防災を巡る経過が表にまとめてあった。改めて裁判の重要性を痛感した。
 27日の朝刊1面には「大川小 事前防災に過失」の見出しとともに、垂れ幕を掲げる遺族の写真。言葉に表せない思いが私の中で生まれた。社会面の遺族会見の写真には、背後に犠牲になった児童の写真もある。子どもたちの声が今にも聞こえてきそうな気がした。
 30日朝刊4面の特集「大川小控訴審判決 専門家3氏の見方」にあった見出し「教員の多忙化解消急務」を見て、「そこも今、やらなくてはいけない」と一人うなずいた。昨夏開催された「教育の未来を支えるネットワーク」の、夜の職員室を舞台にした寸劇を見て、教員の多忙さを認識させられていたからだ。
 防災に関する指針と、それを伝承していく仕組みも必要だ。その意味で、連載「止まった刻(とき)」(5月1日朝刊1面)で紹介された、兵庫県の教諭考案の机上避難訓練は非常に興味深かった。地震国に住む私たちは、想定という「枠」をつくってはいけない。幼少期から教え続けることが私たち大人の役目だと実感した。この訓練の詳細を掲載するとともに、実践する場も提供してほしい。

 4月28日の朝刊1面は、南北首脳会談を大きく扱った。「完全非核化」が目標だが具体策は先送りということで、「やっぱり」とため息が出た。拉致被害者家族の反応を紹介する社会面記事の見出し「拉致解決 今度こそ」は、家族の複雑な思いをうかがわせる。
 身近なところに目を向けると、5月2日朝刊宮城版に、仙台市八木山動物公園のレストランで酒類を提供し、人気が出ているという話題が載っている。その隣には、海の幸を楽しめる仙台朝市のビアガーデンがこの日オープンするという記事があった。
 お酒は人と人とを結ぶコミュニケーションツールになる。地元ならではの楽しみ方、味わい方が各地域であるはず。たしなむ程度しか飲めない私だが、グーッとおなかが鳴りそうなおいしい料理の写真も目に入れば、話は別。河北さん、グルメ情報も楽しみにしています!

 東松島市で「青い鯉(こい)のぼりプロジェクト」を主導している青年が今春、市正職員になった(5月3日朝刊社会面)。「青い鯉のぼり」は今年で8回目。写真に「また会えましたね」とつぶやいた。一年に一度、記事を読む時の私の気持ちは、遠くに住む叔母のよう。
 東日本大震災からの復興に携わる彼が感じた「故郷の魅力」も書かれていた。地元で生きる若者の言葉は力がある。もっと多くの人に宮城、東北に興味を持ってもらえるよう、今後もそんな若者を取材し、発信してほしい。伊藤健人さん、また来年、紙面で会えるのを楽しみにしていますね。