「TYO」とは国際都市コードで東京の呼称だ。パリは「PAR」で、仙台は「SDJ」である。
 筆者は1987年にメトロポリス・東京を観光地として捉え、若い女性層をメインターゲットに、旅行商品『TYO』を企画した。
 東京は皇居や国会議事堂、浅草・雷門・仲見世、東京タワーと、修学旅行生が訪れる定番スポットがあり、歌舞伎座、国技館、東京ドームなど日本の伝統やエンターテインメントに触れられる場所がある。渋谷の表参道や原宿など、散策を楽しめる通り・公園があり、年間3000万人が訪れる東京ディズニーランド、横浜も近い。
 政治・経済・文化の中心地で、世界最大級の観光都市である。近年、大幅に伸びる訪日外国人観光客からも圧倒的な支持を受けており、魅力あふれた都市として進化し続けている。

 1月7日の本紙朝刊1面は「『杜の都』ブランド強化」の見出しで、仙台市が街路樹マネジメント方針を策定すると伝えた。街路樹の利活用としては定禅寺通を中心に、9月の定禅寺ストリートジャズフィスティバル、12月のSENDAI光のぺージェントが知られる。この通りは創意工夫でパリのシャンゼリゼ通りをほうふつさせる魅力を持てるのではないか。
 その後も、仙台市の街づくりに関する記事が相次いだ。「仙台中心部の震災メモリアル拠点/基本構想20年度に策定」(18日朝刊1面)があり、「都心再構築で魅力向上/仙台市長、新年度施政方針/経済・観光活性化目指す」(23日朝刊みやぎ版)では、「(仮称)都心再構築プロジェクト」が始動することを報じた。
 市役所本庁舎建て替えや定禅寺通の活性化、青葉区の西公園や錦町公園も有力候補に上る音楽ホールの整備検討を含め、都心の回遊性の向上と魅力ある都市空間の創出を図るという。
 一方、27日朝刊「みやぎ県議会だより」では「『オルレ』生かし広域観光/サン・ファン号との連動も」とある。この帆船は、仙台藩祖伊達政宗による慶長遺欧使節派遣で太平洋を2往復し、世界の関心を引く。復元船施設については、大震災で甚大な被害を受けた沿岸部を観光の力でよみがえらせる拠点になり得るという。

 近年、旅行のトレンドは名所旧跡や自然を巡る旅から、その街に暮らすように旅するスタイルに移行しつつあり、旅行中のアクティビティー(遊び)に関心が高まる。「シビックプライド」という言葉がある。人々が街に対して持つ自負のことで、都市の財産は人であり、住む人・働く人・訪れる人を中心に観光を考えるキーワードであり、考え方である。
 本紙に掲載された一連の記事は、シビックプライドにつながる大切な情報を提供している。「住んで良し、訪れて良しの都市(街や地域)」が観光地の魅力である。この機会に、「SDJ」が国内外の観光客から注目され、多様な都市(街)にさらなる進化を遂げるよう、本紙が発信し続けることを期待する。