この1カ月ほどの間にも、新型コロナウイルスに関連して大きな出来事があった。東京五輪・パラリンピックの1年延期と緊急事態宣言である。

 東京五輪・パラリンピックの延期は、3月25日朝刊1面で大きく伝えられた。多くの人にとって、ある程度は予想していたものの、やはり衝撃的だったのではないか。

 第2社会面で福島県の聖火リレーランナーの落胆、第1社会面で宮城県内の反応が掲載された。同日夕刊3面では、男女のサッカー競技の開催地だった宮城県利府町の住民や仙台市長らの反応も取り上げ、五輪・パラリンピックが東京だけのものではないことを改めて感じさせられた。

 31日朝刊1面では、東京五輪・パラリンピックの開幕日と日程が報道された。東北ではどのように受け止められたのだろうか。同日夕刊2面で、五輪の日程と夏の恒例イベントが重なった関東のイベント主催者の困惑ぶりが伝えられたが、東北での反応も知りたかった。

 緊急事態宣言は4月7日であった。6日朝刊1面では、宣言が近く判断されるとの見方を伝え、同日夕刊1面では、安倍晋三首相が早ければ「あす」にも出す意向であることを報じた。

 7日朝刊では、1面で「きょう」の宣言を伝え、2面や4面などで解説している。実際の宣言を出すよりも前に、宣言の準備がされていて、それがどのような仕組みであるのか、しっかり伝えていたように思う。

 ただ、多くの人にとって、一番知りたいのは、自分たちの生活に具体的にどのような影響が出るのかということではなかっただろうか。

 初めての状況ではあるが、その点がもっとイメージできるよう踏み込んで報道してもらえると、なお良かったのではないか。

 8日朝刊1面で宣言のポイントをまとめ、3面で東北6県の知事がどのように受け止めたのかを報道。自県が宣言の対象となる場合の施設の使用制限など、東北各県が可能な措置の検討に入ったことを掲載している。

 宣言の対象となった他都府県のことを人ごととせず、東北6県の動きも取り上げたことは良かった。第3社会面で外出自粛の要請をどう乗り切るかのヒント、第2社会面では休業要請は見送られたものの、都心の繁華街は人影がまばらであることも伝えている。

 しかし、結局のところ、緊急事態宣言によって、生活は具体的にどう変わっていったのであろうか。東北の各県が宣言の対象となった場合にも備え、その点をこれから伝えてもらえることを期待している。