今度こそ「大きな固まり」は見えてくるのだろうか。

 立憲民主党の枝野幸男代表と国民民主党の玉木雄一郎代表が4月23日、衆院小選挙区の候補者一本化に向けた協議を始めることで合意した。夏の参院選に向けては、勝敗を左右する32の「1人区」の候補者調整を大型連休明けにまとめるという。

 さらに国民は26日、自由党を吸収合併した。自由党代表だった小沢一郎氏(衆院岩手3区)が主導した参院岩手選挙区(改選数1)の野党統一候補を巡る調整が火種として残るが、玉木氏は「野党結集を図る第一歩。大きな固まりをつくる努力をしたい」と位置付けた。

 四分五裂となった野党勢力はこれまで、共闘の道筋を探るどころか、立民と国民の主導権争いが目立っていた。共闘に否定的だった立民が軌道修正を図り、ようやく候補者調整の協議に入ったことは一定の評価ができよう。

 安倍政権は閣僚らの失言をはじめ、政権内や省庁の不祥事が相次ぎ、何度か政権基盤が揺らいだ。それでも野党はほとんど「1強多弱」の壁を突き崩せていない。

 ここは正念場だ。安倍政権への対抗軸となり、政権の選択肢たる姿を鮮明にすることが求められる。野党に対する有権者の期待値を上げる努力を惜しまないでほしい。

 野党がにわかに動きだしたのは、安倍晋三首相が夏の参院選に合わせて衆院を解散し、衆参同日選に踏み切るのではないかという臆測が広がっているためだ。

 同日選を想定した野党の協議は、21日投開票の補選結果も教訓となっている。沖縄3区は野党各党が支援した無所属新人が自民新人に圧勝。対照的に大阪12区では共産党元衆院議員が無所属で立候補したが、立民と国民は自主投票で足並みがそろわず、得票は4候補の中で最下位。まとまらなければ勝てないことが改めて浮かび上がった。

 迫る参院選で勝敗を左右する1人区も課題が残る。事実上の統一候補が決まっているのは愛媛、熊本、沖縄の3選挙区だけ。他選挙区の調整がすんなり進むかは不透明だ。

 立民の枝野氏は政党の合流によるいわゆる「数合わせ」には否定的だ。野党第1党の党首として、協議による候補者調整を主導する考えだ。

 国民に小沢氏が合流したことは野党間で共闘構築への期待が高まる一方、2012年の民主党分裂を招いた警戒感が立民、国民双方に広がる。

 それぞれの選挙区事情も絡み、調整は一筋縄で行かないだろう。それを乗り越えるためには、安倍政権に代わる経済政策や社会のありようを一つの固まりとして示す必要があるのではないか。

 「1強」のおごりは、離合集散を繰り返してきた野党が助長した側面がある。今回こそ国民を振り向かせるような連携を構築すべきだ。