石巻市大川小津波訴訟の控訴審判決を巡り、市は8日午前、市議会議会運営委員会で上告方針の理由を明らかにした。東日本大震災前の時点で大川小の津波被害が「予見できた」とする判決内容について「現場に不可能を強いるに等しい」と反論。学校側に独自の検討を求めた津波ハザードマップに関しては「(学校幹部が)批判的に検討するものではない」と訴えた。
 市は同日午後に招集される臨時会に上告提起の議案を提出。同日中に採決される。起立採決になる見通し。
 判決に対する考え方として、市は「震災前の時点で河川堤防が損壊し、大川小が浸水することを予見することは専門家でも困難。防災や堤防の専門家でない校長らが予見することは不可能を強いるに等しい」と指摘した。
 同校の校長らが独自の立場でハザードマップの信頼性を検討する必要があったとの認定に対しては、「校長らが独自の立場で信頼性を批判的に検討することは予定されていない。類似訴訟の仙台高裁の判断とも相違する」と主張した。
 判決が避難場所を「バットの森が適当だった」としたことには「林道入り口まで約700メートルも歩く」と説明。避難方法として不適当との認識を示した。
 市はまた、賠償金を支払う場合の市と県の負担割合に関連し、「市単独と考えている」と答えた。