<新鮮さと安全確保を徹底>

 「豚はデリケートで冷えや暑さなど生産環境の影響を受けやすい。白い脂が厚く締まっているのは、肉全体が軟らかいんです」。巨大な冷蔵庫につり下げられた枝肉について説明する及田賢治社長(66)の口調に、豚への愛がにじむ。

 製品は豚、牛、鶏の精肉と、ハムや牛タンなどの食肉加工品の2本柱。卸先は食品メーカーや精肉店、スーパー、道の駅や学校給食など幅広い。製品の核となる豚肉の産地は、宮城、山形、岩手が中心で、及田社長自ら仕入れに出向き、上質な原料を見極める。

 工場は国際的な食品衛生管理方式HACCP(ハサップ)に対応し、衛生管理のためカット棟、スライス棟、ハム棟はそれぞれ独立。熟練した職員が手際よく切り分け、素早くパック詰めする。各施設に金属探知機やX線検査機など最先端の設備を導入し、安全確保を徹底する。

 加工品ブランド「東松島ハム」は、長女で専務の幸栄さん(39)が東京で3年間ハムとソーセージの修業をした技術を投入。スモーク以外は手作業で、添加物を極力控えた。豚肉で培った技術を生かした牛タンは、東松島市や友好都市のふるさと納税の返礼品として注文が相次ぐ。

 工場に併設する直売所では、精肉は注文を受けてから切り分けて販売。鮮度の高さが顧客の心をつかむ。

 及田社長は「大量生産はできないが、子や孫に安心して食べさせられる製品を東松島から届けたい」と話す。

■会社概要
 1957年、東松島市矢本で精肉小売店と養豚業を創業。76年、株式会社オイタミートに。2004年、同市大塩の工業団地に工場を新築し業務移転。12年、ハムとスライスの各棟を新築。資本金1000万円。従業員45人。東松島市大塩緑ケ丘4丁目3の6。0225(82)2983。
https://oitameat.com/