東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市尾崎地区にある久須師神社で9日、ご神体を12年に1度公開する「御開帳記念祭」があった。法印神楽の奉納や地元産焼きガキの振る舞いもあり、震災後に市内外へ移転した住民らが集って再会を喜んだ。

 被災を免れた本殿で神事が執り行われ、薬師如来など四つのご神体がお披露目された。境内の舞台では、釜谷長面尾崎法印神楽保存会と北上町女川法印神楽保存会が「笹結」や「日本武尊(やまとたけるのみこと)」など7演目を舞った。

 長面浦産の焼きガキやカニ汁が無料で提供されたほか、景品の当たる川柳大会もあった。訪れた人たちは近況報告をし合い、祭りを楽しんだ。

 震災前に約50世帯が暮らしていた尾崎地区は災害危険区域に指定され、住民らは転居を余儀なくされた。多くが移転先に選んだ二子団地の宅地と復興住宅の引き渡しは、昨年ようやく完了。今回は神社の開帳と住民の生活再建という二つの節目を祝った。

 久須師神社の木村睦男総代長(78)は「たくさんの人が足を運んでくれ、うれしく思う」と笑顔だった。

 尾崎自治会の神山庄一会長(65)は「久須師神社は地区のよりどころ。古里に誇りを持ち、どこにいても住民同士助け合っていきたい」と話した。