東松島市宮戸の大浜など県内の砂浜で、「ビーチテニス」熱が高まっている。東北ではなじみが薄かったこのスポーツを県内に持ち込んだのは同市小野出身で、日本ビーチテニス連盟県支部長を務める鹿嶋寛英さん(51)=仙台市在住=。ビーチテニスを通じ、東日本大震災で失われた東北6県の浜のにぎわい創出を目指している。

 ビーチテニスはパドルで、空気が少なく弾みにくい硬式テニスボールをノーバウンドで打ち合うスポーツ。ビーチバレーと同じコートサイズながら、ネットの高さは1.7メートルと低い。羽根つきのような気軽さと、力を必要とせず男女対等に戦える平等さが魅力だ。

 鹿嶋さんは東松島市の海が震災以降にぎわいを取り戻せていないことを嘆いていた。2017年春、親交のある人からビーチテニスを紹介され、「誰でもできるスポーツで、地元の人たちでビーチを元気にできるのではないか」と考え、取り組むことにした。

 日本ビーチテニス連盟に相談し、同年12月にはクラブ団体「ビーチテニスクラブ東北」を立ち上げた。発足後、積極的な練習会の主催や会員制交流サイト(SNS)での情報発信などが認められ、18年9月、県支部としての承認を得た。

 活動の中心となる深沼海水浴場(仙台市)で練習会を週3日開き、競技の周知に尽力。徐々に競技人口は増え、現在は約60人の愛好者がプレーする。

 東松島市でも週末に約10人が大浜でプレーしており、来年以降は大浜でも月1回、練習会を開く予定。

 昨年から、深沼と大浜を含む東北6県の浜を転戦する大会「東北ツアー」を主催。今年7月には深沼で全国ツアーの一戦も主催し、約100人が出場した。

 大浜でも開催し、浜の活性化につなげたいと考える鹿嶋さんは「震災以降、海に近づけない人は多い。ビーチテニスを通して、浜に行くきっかけをつくりたい」と話している。

※BTC TOHOKU ビーチテニスクラブ東北 https://btctohoku.jp